家を売却しようと考えたとき、「自分の家はいくらくらいで売れるのだろう?」「相場が分からないまま動いて、損をしないだろうか?」と不安に感じる方は多いのではないでしょうか。
家の売却価格は、築年数やエリア、建物の状態などによって大きく変わります。
しかし、どの要素がどれくらい影響するのかは分かりにくく、「調べ方が分からない」「情報が多すぎて判断できない」と悩んでしまいがちです。
本記事では、築年数ごとの売却相場やエリア別の目安に加え、自分で家の相場を調べる方法や、失敗しにくい売出し価格の決め方まで分かりやすく解説します。
これから家の売却を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
家の売却相場は築年数で変わる

家の売却相場は、立地や広さ、間取りなどさまざまな要素で決まりますが、中でも最も影響が大きいのが築年数です。
築年数が浅いほど建物の価値は高く、年数が経過するにつれて徐々に下落していく傾向があります。
ここでは、築年数ごとの売却相場と特徴を見ていきましょう。
築5年以内の売却相場
築年数が浅いほど設備や内装の評価が高く、新築との差が小さいため価格が下がりにくい傾向があります。
新築に近い感覚で購入できるため人気が高いのが特徴です。
売却物件数が少ないこともあり、比較的高値で売却しやすいタイミングといえます。
下落率:約5〜10%


参照:公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「首都圏中古マンション・中古戸建住宅地域別・築年帯別成約状況(2024年6~9月))
築5年未満で売却する際は税金に注意
築5年未満の家の売却を考えている方は、税金が多くかかるという点に注意が必要です。
家を売却した際に得た利益は【譲渡所得】として譲渡所得税が発生します。
この譲渡所得税の税率ですが、短期譲渡所得と長期譲渡所得があり、不動産の所有期間が5年を超えるかどうかで変わってきます。
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短期譲渡所得(所有期間が5年以内の場合) |
39.63% |
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長期譲渡所得(所有期間が5年を超える場合) |
20.315% |
税率が約2倍異なるため、売却期間は慎重に検討しましょう。
築6年~10年の売却相場
築6〜10年の場合、設備の使用感が出るため、緩やかに価格が下がります。
一方で、築浅物件として一定の需要があり、成約率も高い傾向があります。
大規模な修繕が不要なケースが多く、売却しやすい築年数帯です。
下落率:約17%


参照:公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「首都圏中古マンション・中古戸建住宅地域別・築年帯別成約状況(2024年6~9月))
築11年~15年の売却相場
築11〜15年になると、相場としては徐々に下がり気味となってきます。
一般的にキッチンやお風呂などの水回りは15〜20年程で、交換が必要と言われています。
そのため、築11〜15年頃は故障や不具合が出始め、相場も下がり気味となるのです。
下落率:約24%


参照:公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「首都圏中古マンション・中古戸建住宅地域別・築年帯別成約状況(2024年6~9月))
築16年~20年の売却相場
築16年を超える住宅では、過去に何らかのメンテナンスが実施されているケースが少なくありません。
なぜなら、築15年前後を境に、キッチンや浴室といった水回り設備、外壁・屋根などで劣化が目立ち始め、修繕や交換を検討する時期に入るためです。
そのため、適切に手入れされた物件は見た目や住み心地が良く、築年数が経過していても購入希望者から一定の評価を得やすい傾向があります。
結果として、価格も大きく落ち込みにくく、相場は比較的安定しています。
下落率:約30%


参照:公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「首都圏中古マンション・中古戸建住宅地域別・築年帯別成約状況(2024年6~9月))
築21年~25年の売却相場
木造の戸建住宅は、税務上の耐用年数が22年とされているため、築21年を超える頃から建物部分の評価はほぼ見込めなくなります。
その結果、売却時の価格は建物ではなく、敷地そのものの価値が大きく影響する形になります。
このため、周辺エリアの地価が大幅に下落していなければ、築年数が進んだからといって売却価格が急激に下がるケースは多くありません。
土地の評価が安定している地域では、比較的落ち着いた価格での取引が期待できます。
下落率:約36%


参照:公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「首都圏中古マンション・中古戸建住宅地域別・築年帯別成約状況(2024年6~9月))
耐用年数とは?

耐用年数は「法定耐用年数」とも呼ばれ、資産として計上した建物などが、会計上どのくらいの期間で価値を使い切るとみなされるかを示す基準です。
つまり、帳簿上の資産価値がゼロになるまでの年数を指します。
住宅の場合、年月の経過とともに建物は老朽化が進み、設備や構造の劣化により評価額は徐々に下がっていきます。
このように、価値が減少していく期間を数値化したものが法定耐用年数です。
なお、この法定耐用年数は、税務上のルールとして国税庁によって定められています。
築26年~30年の売却相場
築26年から30年程度の住宅になると、購入を検討する層が限られやすくなり、相場全体も下落傾向に入ります。
背景にあるのは、築年数が25年を超える物件では、住宅ローンの利用が難しくなるケースが増えるためです。
中古戸建ての場合、金融機関によっては「築30年以内」といった条件を設けていることがあり、物件の築年数が審査に影響します。
住宅ローンの借入可能額は、年収や既存の借入状況に加え、購入予定物件の担保評価も加味されています。
もちろん築年数が古いほど建物の評価は低くなりがちです。
その結果、希望通りの融資を受けられず、購入を断念するケースも少なくありません。
こうした事情から、需要が伸びにくくなり、売却価格も大きく下がりやすい傾向があります。
下落率:約49%


参照:公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「首都圏中古マンション・中古戸建住宅地域別・築年帯別成約状況(2024年6~9月))
築31年の売却相場
築31年以上経っている場合、家の状態が悪くなっていることも多いので、相場もだいぶ下がってしまいます。
一度大規模なリフォームを行っているなど、状態がいい物件でなければ、建物の価値はほどんどつきません。
そのため、古家付きの土地として売り出しをしないと、中々売却できないという事もあります。
下落率:66%


参照:公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「首都圏中古マンション・中古戸建住宅地域別・築年帯別成約状況(2024年6~9月))
相場に影響する主な要素

家の売却相場は、単純に「築年数」だけで決まるものではありません。
立地や土地条件、市場環境、建物の状態など、複数の要素が組み合わさって価格が決まります。
ここでは、相場に影響する要素を「土地の要因」と「建物の要因」に分けて、売却価格を左右する7つのチェックポイントとして整理します
【土地の要因】売却価格の土台となるポイント
① 立地・エリアの魅力
地域の人気度や将来性、学区、治安などは、家の資産価値に大きく影響します。
都心部や再開発エリアは高値がつきやすく、地方や人口減少エリアでは相場が下がる傾向があります。
② 交通の利便性
最寄り駅までの距離や利用できる路線数は重要な判断材料です。
「駅徒歩10分以内」は価格が安定しやすく、バス便が充実している場合も評価を補えます。
③ 周辺環境・生活利便性
スーパーや病院、公園など生活施設の充実度は、暮らしやすさとして評価されます。
一方で、騒音や臭いの原因となる施設が近い場合はマイナス要因になります。
④ 土地の条件(形・広さ・接道)
整形地や南側道路、角地は高評価になりやすい一方、不整形地や旗竿地、高低差のある土地は相場より価格が下がるケースもあります。
【建物の要因】住みやすさと印象を左右するポイント
①築年数
築年数が浅いほど評価は高くなりますが、 築20〜25年以上の戸建てでは建物価値がほぼゼロになることも珍しくありません。
ただし、土地の価値があるため売却自体は十分可能です。
② 建物の状態・メンテナンス状況
外壁や屋根、室内、水回りの状態、修繕履歴の有無によって印象は大きく変わります。
新耐震基準かどうかも、査定額に影響する重要なポイントです。
③ 間取り・設備の人気度
3LDKなど需要の高い間取りや、食洗機・床暖房・浴室乾燥機などの設備はプラス評価に。
太陽光発電やEV充電設備など、付加価値のある設備も相場以上で売れる要因になります。
自分で家の相場を調べる方法
家を売却する際、多くの人は不動産会社に相談しますが、事前に自分で相場を把握しておくことも重要です。
あらかじめ目安を知っておくことで、提示される査定価格が妥当かどうか判断しやすくなります。
ここでは、個人でも取り組みやすい相場の調べ方を紹介します。
1.過去の事例から探す
一つ目の方法は、これまでに売買された物件の事例を参考にするやり方です。
不動産情報サイトを活用すれば、売却を検討している物件と条件が近い成約例を確認でき、おおよその価格帯を把握できます。
調査する際のポイントは、1件の事例だけで判断しないことです。
複数の取引事例を見比べることで、相場の幅や傾向がつかみやすくなります。
また、掲載されている物件はあくまで「似ている条件」に過ぎないため、立地や周辺環境、生活利便施設の有無などによって価格が変動する点にも注意が必要です。
参考になる主な不動産情報サイトには、次のようなものがあります。
①不動産情報ライブラリ
国土交通省が運営する不動産情報サイト。
価格や周辺施設、都市計画など、不動産の取引の際に参考になる様々な情報を閲覧することができます。
②レインズ・マーケット・インフォメーション
国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営・管理しているサイト。
実際に売買が行われた価格等の取引情報を検索することができる。
2.売出し中の物件から調べる
2つ目の方法は売出し中の物件から調べるという方法です。
先ほどの過去の成功事例と同じように、自分の家と似たような物件を探すことで、大体の相場を知る事ができます。
ただこの方法は、売出し中の価格であるという事を覚えておく事がポイントです。
中々売れないと、価格は下がっていくので価格の変動が常にあるという事を把握しておきましょう。
3.不動産の匿名査定(AI査定)で調べる
匿名査定(AI査定)とは、不動産会社のサイトから必要な情報を入力することで、過去の事例から似ているデータをAIが検索し、査定額を出してくれるというものです。
この匿名査定であれば、不動産会社の担当者に会わずに気軽に査定をする事が可能です。
建物の種類や、構造、築年数を入力する事ですぐに査定結果を知ることができます。
ただ、AI査定の場合、精度には差があるため明確な情報ではないという事を覚えておきましょう。
適切な売出し価格を設定するポイント

自宅のおおよその相場が分かったら、次は売出し価格の設定です。
ここでは、適正な価格を決めるためのポイントを紹介します。
売出し価格を誤ると、売れ残ったり、安く売りすぎてしまう可能性があるため、重要なポイントをしっかり押さえておきましょう。
値下げがある前提で価格設定をする
家を売却する際の、よくあるケースとして値下げ交渉があります。
値下げに応じれば、その分早く家を売却する事も可能です。
ただし、実際に予定していた金額よりも低い額で売却が成立してしまう恐れもあります。
そのため、あらかじめ値下げ交渉がある事を前提に、売却価格を少し高めに設定しておく事がポイントです。
最低価格を決めておく
2つめのポイントとしては、最低価格を決めておくという事です。
長期間売却されない場合、最初の金額から値を下げる必要がありますし、先ほどご紹介した通り値下げ交渉が行われる事も考えられます。
そのような場合でも、やみくもに価格を下げるのではなく、最低でもいくらで売りたいかを決めておく事が大切です。
特に、住宅ローンが残っており、売却した資金で返済を考えている場合、いくら以上で売却する必要があるのかなど、しっかりと考えた上で最低価格を決めておきましょう。
最低価格にしてもなかなか家が売れない場合は、広告や宣伝内容を変えてみたり、売却の時期を見直してみたり、または不動産会社を変更するなどの方法もあります。
不動産会社に依頼し正確な価格を知る
3つ目の方法は、不動産会社に査定を依頼し、より実態に近い相場を知ることです。
自分で調べた価格はあくまで目安であり、個別の事情まで反映した正確な金額を把握するのは難しいのが実情です。
不動産会社に査定を依頼すると、担当者が物件を実際に確認し、建物の状態や立地条件、周辺環境などを踏まえたうえで査定額を算出します。
そのため、現実的で売却につながりやすい価格設定が可能になります。
なお、不動産査定には、簡単に相場を確認できるAI査定のほか、現地確認する訪問査定など複数の方法があります。
査定の種類や依頼時のポイントについて詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせて参考にしてみてください。
2026年の家の売却相場はどうなる?

2026年に家を売却するべきか、相場の動きが気になっている方も多いのではないでしょうか。
住宅価格はここ数年高値圏で推移していますが、2026年も同じ流れが続くのかが重要な判断ポイントになります。
ここでは、最新の市場動向をもとに、2026年の家の売却相場がどうなるのかを分かりやすく解説します。
① 全体として大きく下落する可能性は低い
2025年までの住宅価格は、供給量が減少している新築住宅や売り物件が増えにくい中古住宅を背景に、高値圏での推移が続きました。
この流れは2026年も大きく変わるとは考えにくく、全国的に価格が急落する可能性は低い見通しです。
・新築は土地不足と建築コストの高止まり
・ 中古は売り物件が出にくく価格が下がりにくい
こうした要因が価格を支えると考えられています。
② 物件によって価格差が広がる可能性
2026年は単に「平均価格が横ばい」になるだけでなく、 評価の高い物件と低い物件の価格差がより大きくなる可能性が指摘されています。
【高値になりやすい住宅の例】
・駅近・人気エリアの物件
・ 築年数が浅く設備が新しい住宅
・省エネ性能や耐震性の高い住宅
これらは依然として人気が高く、高止まり傾向が続く可能性があります。
【価格調整が起こりやすい住宅の例】
・立地・利便性が劣る物件
・ 築古・設備更新が必要な住宅
こうした「選ばれにくい」住宅では、需要が弱く、価格の調整が強まる可能性があります。
③ 市場環境の影響も要チェック
住宅ローン金利の上昇や物価高などが家計への負担を増やし、購入検討者の目が厳しくなる傾向も出ています。
そのため、価格だけでなく総費用や将来負担を考えた住宅選びが重要になる可能性があります。
2026年住宅価格 相場予想のポイント
|
予想傾向 |
方向性 |
|---|---|
|
住宅価格全体 |
横ばい〜高止まり |
|
地域・条件差 |
広がる可能性 |
|
購入者心理 |
コスト意識が高まる |
まとめ
2026年の住宅価格は、2025年までと同様に大幅な下落は予想されず、高止まり傾向が続く可能性が高いと考えられています。
その一方で、立地・性能・設備の良し悪しによって価格差がより明確になる年になると見られています。
よくある質問(FAQ)|家の売却相場について

家の売却相場について調べていると、「いつ調べるべき?」「査定価格は信用していい?」など、さまざまな疑問が出てくるものです。
ここでは、家の売却を検討する多くの方が抱きやすい質問をQ&A形式で分かりやすくまとめました。
相場を正しく理解し、納得のいく売却判断をするための参考にしてください。
Q1. 家の売却相場はいつ調べるのがベストですか?
家の売却を「少しでも検討し始めた段階」で調べるのがベストです。
相場を知らないまま不動産会社に相談すると、提示された価格が高いのか安いのか判断できません。
事前に相場感を持っておくことで、売却戦略やタイミングを冷静に考えられます。
Q2. 相場より高い価格で売り出しても大丈夫ですか?
相場より高めに売り出すこと自体は問題ありません。
ただし、高すぎる価格設定は売れ残りの原因になります。
一般的には「相場よりやや高め」でスタートし、反響がなければ段階的に見直すのがおすすめです。
Q3. 査定価格と最終的な売却価格は一致しますか?
必ずしも一致するとは限りません。
査定額は売却を検討する際の参考値であり、実際にいくらで売れるかは、その時点の買い手の動きや価格交渉の結果によって上下します。
そのため、複数の不動産会社から査定を取り、金額の幅や根拠を見比べることで、より現実に近い売却価格をイメージしやすくなります。
Q4. 家の売却相場は築年数と土地、どちらが重要ですか?
築年数が浅い場合は建物の価値が重視され、築年数が古くなるほど土地の価値が重視されます。
特に築20年を超えると、売却価格の大半は土地価格で決まるケースが多くなります。
Q5. 無料査定やAI査定だけで売却価格を決めても問題ありませんか?
相場を把握する目的であれば問題ありませんが、最終的な売却価格は訪問査定で決めるのがおすすめです。
建物の状態や周辺環境は、現地確認をしないと正確に評価できないためです。
家の売却相場は築年数や建物の状態で大きく変わる

家の売却相場は、築年数やエリア、建物の状態によって大きく変わります。
特に築年数は価格に与える影響が大きく、築20年を超えると建物の価値よりも土地の価値が重視される傾向があります。
相場を把握する方法としては、過去の取引事例や売出し中の物件、AI査定などがありますが、これらはあくまで目安に過ぎません。
正確な売却価格を知り、適切な売出し価格を設定するためには、不動産会社による査定を活用することが重要です。
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